合気道競技って?
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◆ 肩関節はもっと動くのに…(小手返しの関節自由度)
肩関節はもっと動くのに…
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手関節は、橈側 - 尺側、掌屈 - 背屈ができるので、関節自由度は2度。
前腕(腕尺関節)は、回内 - 回外ができるなので関節自由度は1度。
肘関節(上腕尺骨関節)は、伸展 - 屈曲ができるので、関節自由度は1度。
肩関節(肩甲上腕関節)は、前方挙上 - 後方挙上、外転 - 内転、水平外転 - 水平内転、外旋 - 内旋と種類分けされますが結局のところあらゆる方向に動くので、関節自由度は3度。
関節自由度は、動く方向の種類数で、3度ということはそれだけであちこちの方向に動くということです。
肩関節はしかも複数の関節からなるので、さらに複雑が動きができます。
えっと、肩甲上腕関節、肩甲胸郭関節、肩鎖関節、胸鎖関節でしたでしょうか。
可動域(動く角度)も広いです。
そんな肩関節を介して体幹を回旋させてコントロールするなんて、すごいと思う。
最初に、手を伸ばしてきた相手をさらに前方に導いて若干前方に重心バランスを崩す。
狙っているのか否か、相手の片側上肢の各関節は屈曲-伸展中間位に近づく。
まず、手関節を掌屈させる。少し橈側方向に捻る。
前腕は回外方向、肘関節は屈曲へ導く。
この時、肘関節は可動域いっぱいまでは屈曲しないこと。
その方が、肩関節を外旋させやすい。
重要なのは、相手の体重心を前方に持って来たままの状態を保持すること。
面白いのは、それを引っ張ることで行うのではなく、相手の手関節をその肘関節の位置よりも押しこむことで上腕を前方挙上させているということ。
つまりこの時の肩関節は前方挙上+外旋位。
肩甲骨が上方回旋+後傾する。
菱形筋などで繋がっている胸椎が片側に引っ張られて回旋する。
体幹は、床面と垂直位だと回旋したところでバランスは崩れませんが、
この体幹の回旋が入るとき、体幹が前傾していることで体重心が脊椎より下側にくる。
そこから脊椎を回旋させることで、その体重心ポイントは脊椎の上側にくる。
内臓などの重さが脊椎にかかり床方向へ倒れやすくなる。
ただ、その時、体幹が伸展位にあると重心が分散され、床についている足にも残りやすい。
その為、コントロール下にある肩関節を対側の肩峰や骨盤に近づけることで、重心をコンパクトにまとめることで、相手が足でつくる支持基底面から重心位置をずらしやすくなる。
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